消費者金融と農業のある共通点 「情報の非対称性」から読み解く
毎日新聞
2022/11/10 14:00(最終更新 11/10 14:00)
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ベストセラー新書「サラ金の歴史」を書いた東京大大学院経済学研究科准教授、小島庸平さんは、日本の農業史が専門だ。「なぜ『サラ金』なの?」。そんな素朴な興味と、新しい発見を期待して、東大本郷キャンパスを訪ねた。
――農業経済史専攻の小島さんが、「サラ金の歴史」に興味を持たれた経緯からうかがいます。
◆今から7年ほど前、現在の長野県東御市にあたる旧「和(かのう)村」にあった産業組合の「信用程度表」という台帳を見つけました。
「産業組合」とは、1900(明治33)年に設立された協同組合で、主に全国の農村部に作られました。現在の農業協同組合や信用金庫の前身にあたり、資力の弱い農民や零細事業者の救済を目的にしていました。金融に関わる信用事業は、主たる業務の一つです。
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