無人偵察機に高機動ロケット砲 自衛隊基地に現れた米軍に鹿児島住民は

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MQ9の前で報道陣の質問に対応する米軍部隊のアレクサンダー・ケリー司令官(右から2人目)=鹿児島県鹿屋市の海自鹿屋航空基地で2022年11月5日午後4時23分、新開良一撮影
MQ9の前で報道陣の質問に対応する米軍部隊のアレクサンダー・ケリー司令官(右から2人目)=鹿児島県鹿屋市の海自鹿屋航空基地で2022年11月5日午後4時23分、新開良一撮影

 台湾有事の可能性がささやかれる中、鹿児島県の自衛隊基地に米軍が部隊を展開する動きが相次いでいる。鹿屋市の海自鹿屋航空基地では11月中にも米軍が無人偵察機の運用を開始する。奄美大島では2019年に開設された陸自駐屯地を使って日米共同訓練が実施された。地元では米軍の駐留による経済効果に期待する声もあるが、他国からの攻撃対象になるリスクが高まることを懸念する人もいる。有事での避難計画も具体性に乏しいのが実情だ。

 「増大する安全保障の課題には、(日米の)相互協力がかつてないほど重要だ」。10月23日に鹿屋基地の格納庫であった米軍無人偵察機「MQ9」の運用部隊の発足式。部隊を傘下に置く米軍横田基地(東京都)の幹部はあいさつで、軍事活動を活発化させる中国を念頭に、日米同盟の重要性を強調した。

 無人偵察機の配備は周辺海域での他国艦艇の警戒監視が目的。防衛省によると、鹿児島県の大隅海峡や島しょ部では中国海軍艦艇の航行が確認されている。MQ9は全長約11メートル、幅約20メートルで、32時間飛行でき、有人機に比べて長時間の情報収集が可能だ。鹿屋基地には8機が1年間配備され、機体の操作や整備などに当たる隊員150~200人が駐留する。

 台湾や中国に近い県内の島々でも、政府は近年、新たな自衛隊の拠点整備を進めてきた。19年3月に政府は奄美大島に陸自の奄美駐屯地(奄美市)などを開設し、ミサイル部隊を配備。22年8~9月の日米実動訓練では米陸軍の高機動ロケット砲システム(HIMARS)を展開させ、陸自との連携を確認した。無人島の馬毛島(西之表市)にも滑走路2本を配した自衛隊基地を建設し、米空母艦載機の陸上離着陸訓練を実施する計画だ。

 鹿屋市では県内初の米軍の駐留を商機とみる動きもある。…

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