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米中間選挙2022

米大統領選の中間の年に連邦議会の上下両院、州知事などの選挙が一斉に実施される中間選挙が11月8日に投開票されます。

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完敗覚悟、圧勝期待…異例の展開に狂うシナリオ 大統領選へ思惑交錯

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米中間選挙で共和党候補の当選確実の一報に喜ぶ支持者たち=米南部フロリダ州で2022年11月8日、ロイター
米中間選挙で共和党候補の当選確実の一報に喜ぶ支持者たち=米南部フロリダ州で2022年11月8日、ロイター

 米中間選挙は、投票日から一夜明けた9日も連邦上下両院の勝敗が決しない異例の展開となった。完敗も覚悟していた民主党のバイデン大統領(79)、圧勝を期待していた共和党のトランプ前大統領(76)、存在感を示した両党の次世代を担う州知事たち。中間選挙の結果を受け止めながら、米政界では早くも2024年の大統領選に向けた思惑が交錯している。【ワシントン秋山信一】

バイデン氏、再選出馬「来年判断」

 「再び立候補する意図はある。来年初めごろには結論を出す」

 9日夕にホワイトハウスで演説したバイデン氏は、最前列に座る妻ジル氏に目をやりながら「ジルと私の意図だ」と述べ、家族からも次期大統領選への再選出馬の理解を得ていることを強調した。米NBCニュースの中間選挙の出口調査では67%がバイデン氏の再選出馬を「望まない」と答えたが、バイデン氏は「判断する際に(世論は)気にしない。私(の仕事ぶり)を見てほしい」と冗談めかして自信を見せた。

 バイデン氏に活力を与えたのは、中間選挙での予想外の善戦だ。連邦最高裁が今年6月に州による人工妊娠中絶の禁止を容認した後、中絶を擁護する民主党に追い風が吹いたが、高水準のインフレ(物価高)が収まらず、秋口からは悲観論が高まった。接戦区で戦う候補からは「ホワイトハウスも上下両院も新たな血が必要だ」(中西部ミシガン州のスロトキン下院議員)とバイデン氏を批判する声も上がった。下院選は共和党が優勢との見方が広がり、普段は楽観的なバイデン氏も投票日前日に「下院は厳しい」と吐露した。

 しかし、8日夜(日本時間9日午前)に開票が始まると、民主党は下院選(定数435)で共和党に食い下がり、日本時間10日午後2時現在の獲得議席数でも共和党209、民主党191と差はそれほど開いていない。さらに、上院選の最激戦区と目された東部ペンシルベニア州では、民主党候補のフェッターマン州副知事(53)が、トランプ氏が支持する医師のオズ氏(62)を破り、共和党の議席を奪取した。

 バイデン氏は支持率が4割台前半で低迷する不人気ぶりを意識し、接戦州で候補者と選挙集会を開くことを避けてきた。だが、出身州でもあるペンシルベニア州だけは例外で、8月下旬以降に6回も入っただけに、メンツを保つ結果となった。バイデン氏は、民主党が上下両院選とも接戦に持ち込んだ展開を「どん…

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