離婚後の共同親権 「名ばかり」の懸念も 実現は未知数

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写真はイメージ=ゲッティ
写真はイメージ=ゲッティ

 「離婚後の共同親権」の導入を盛り込んだ民法改正の中間試案が15日、有識者で構成する法制審議会の部会で取りまとめられた。男性の育児参加や共働き家庭の増加といった社会的背景が議論を後押しするが、家族のあり方は多様で、制度設計は容易ではない。「離婚後の単独親権」という現行制度の維持を望む声も根強く、共同親権導入が実現するのか否かは依然として未知数だ。【山本将克】

親権「子とつながる唯一の糸」

 「子の成長に関わり続ける選択肢がほしい」。5歳の長男と離れて暮らす東京都内在住の会社員男性(42)は、部会での議論の行方を注視している。

 妻も会社員。共働き家庭だったため、子育ては夫婦で分担していた。子のおむつ替えや入浴、食事の世話は男性が引き受けた。夜泣きする長男をあやしてはミルクを飲ませ、寝不足のまま仕事に向かった日もあった。それでも「つらいと思ったことはない」と振り返る。

 そんな長男との生活は2019年に終わった。金銭の管理を巡って口論になった翌日、妻は長男を連れて姿を消した。夫婦の争いは裁判所に持ち込まれ、家裁は長男を養育するのは妻と判断し、男性には原則月2回、最長で4泊5日の宿泊付きを含む面会交流を認める和解案を示した。男性は納得できなかったが、「長男のため」と案をのんだ。

 しかし、長男にはもう2年も会えていない。しばらくは面会交流ができていたが、…

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