想像超える「肉」感に舌鼓 スイス発・代替肉支える日本の発酵技術
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スイスに植物性代替肉を製造販売する「プランテッド」という企業がある。10月初旬に取材し、試食させてもらった商品の完成度の高さは想像を超えていた。創業者の一人は日本好きで、日本の発酵技術を参考に製造しているという。代替肉は食糧危機の救世主と呼ばれることもあるが、一体どんな進化を遂げているのか。
「これは鶏の胸肉に似せた商品で、9月からドイツのレストランで使われているんだ」。透明なパッケージに封入された白い「肉」は、どう見ても鶏肉そのものだった。ボイルした後に鉄板で焼き色が付けられると、肉の度合いが増す。一口かじってみると、筋肉の繊維の質感もそっくり。照り焼きソースで味付けした別の料理は、脂身と赤身の違いまで感じられるほど肉の再現度が高かった。
プランテッドの代替肉は、主に粉状にしたエンドウ豆のたんぱく質と繊維から作られる。植物性油や水などと一緒に機械でこねてタネを作り、加熱・冷却してひも状に加工。成形や味付けをして代替肉は完成する。添加物は一切使わず、100%天然の素材のみを使用。畜産に比べ、温室効果ガスを7割以上削減できるなど環境にもやさしい。
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