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サッカーW杯・カタール2022

サッカー・ワールドカップカタール大会が11月20日に開幕。4年に1度の世界最高峰の戦いの様子をお伝えします

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オイルマネー巡りスポーツ界と思惑一致 W杯開催のカタール

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不正疑惑で国際サッカー連盟から2015年に活動停止処分を受けたブラッター会長=ヨハネスブルクで2009年6月12日、高尾具成撮影
不正疑惑で国際サッカー連盟から2015年に活動停止処分を受けたブラッター会長=ヨハネスブルクで2009年6月12日、高尾具成撮影

 中東で初めてサッカーのワールドカップ(W杯)を開くカタールは、21世紀に入り、スポーツを外交政策の大きな柱に掲げてきた。歴代の開催地で面積も人口も最も小規模で、過去にW杯出場がなかったカタールはなぜ今、国際大会を次々と誘致しているのか。

 「家賃はこれまでよりもゼロが一つ多いくらい豪華だった。費用はリーグがすべて負担してくれた」

 そう驚くのは、2017年にサッカーのカタール1部、スターズリーグでプレーした佐藤穣(みのり)さん(31)だ。J2だったザスパ草津(現ザスパクサツ群馬)で1シーズンを過ごした後にラトビアやウズベキスタンなど8カ国を渡り歩いた佐藤さんにとって、カタールの待遇は群を抜いて良かったという。

 10年W杯南アフリカ大会で優勝したスペイン代表の一人、シャビ選手(現FCバルセロナ監督)ら著名選手が多く所属していた。国内リーグが08年にプロ化され、10年12月にW杯のカタール開催が決まると、潤沢な資金を惜しみなく使ってスター選手をかき集めた。空席が目立つ国内リーグを活性化させ、W杯に向けた国内の機運を盛り上げる必要があったためだ。

 ただ、こうしたスポーツ界への投資は中東諸国の中でも「後発」の部類に入るという。

 立命館アジア太平洋大で国際政治学と中東地域研究を専門とする吉川卓郎教授によれば、植民地支配を経験した中東諸国では、独立後にスポーツをテコに国民を鼓舞する動きが目立った。しかし、カタールは「かつては政治のスポーツ利用がないのが特徴だった」と例外の存在…

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