- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

第91回日本音楽コンクール(主催=毎日新聞社・NHK、特別協賛=三井物産、協賛=岩谷産業、協力=東京オペラシティコンサートホール・トッパンホール)は10月に本選が終了し、全部門の入賞者が決まった。ピアノ、バイオリン、オーボエ、声楽(歌曲)、フルート、作曲(オーケストラ)の全6部門の本選の採点表、および審査幹事(作曲は全審査員)の講評を公開する。
作曲部門は審査員5人が譜面を採点し、入賞作を決定。演奏部門は審査員が各25点満点で評価し、最高点と最低点を1件ずつ除いた合計点で順位を付けた。声楽を除く演奏部門は、本選結果に最終予選での得点の60%が加算されている。全部門を通じて最も印象的な奏者に贈られる「増沢賞」は、バイオリンの渡辺紗蘭に決まった。(同位は演奏順、敬称略)
◆ピアノ
確かな音色、2人が1位 小嶋早恵さん 坂口由侑さん
岩谷賞 坂口由侑さん
今年は予選時と本選の演奏ではかなり異なる印象を持った。
予選のシューベルト遺作のソナタで秀逸な演奏を聴かせた小嶋早恵はショパン2番の協奏曲でも確実な技量を示し、みずみずしい音楽の共感をもってシューマンの協奏曲を好演した坂口由侑と同点第1位となった。指揮の角田鋼亮と東フィルの好演も光った。
一方、予選で清冽(せいれつ)な印象を残した…
この記事は有料記事です。
残り3000文字(全文3544文字)