関係改善とけん制、問われる日本のバランス感 日中首脳会談

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タイ・バンコクに到着した岸田文雄首相と妻の裕子氏=17日(代表撮影・共同)
タイ・バンコクに到着した岸田文雄首相と妻の裕子氏=17日(代表撮影・共同)

 17日の日中首脳会談で、岸田文雄首相と習近平国家主席は、国交正常化50年の節目を踏まえ、両国の関係改善を探った。沖縄県・尖閣諸島を巡る対立や台湾情勢など懸案を抱える中、首脳同士の直接対話は日中関係の安定につながるのか。

 「現在、日中関係はさまざまな協力の可能性とともに、多くの課題や懸案にも直面している」。岸田首相は会談の冒頭でこう指摘した。尖閣を巡る対立を抱える日本にとって、緊張が続く台湾情勢は無関心ではいられない。ロシアがウクライナに侵攻し、日本側の危機感は高まっている。

 菅前政権時代の2021年4月、日米首脳共同声明に「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」と明記された。同声明が台湾情勢に言及したのは日中国交正常化前の1969年以来で52年ぶりだった。

 今年6月、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に日本の首相として初めて参加した岸田首相も「(ロシアに侵攻された)ウクライナは明日の東アジアかもしれない」と述べるなど、日本政府は台湾有事が「飛び火」する事態に最大限の警戒を払ってきた。

 だが、台湾情勢は既に日本に影響し始めて…

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