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東京に駐在する外国メディア特派員らの目に、私たちの社会はどう映っているのだろうか。韓国、フランス、英国、バングラデシュ、シンガポールの個性豊かな記者たちがつづるコラム「私が思う日本」。第64回の執筆者は聯合早報(シンガポール)の符祝慧・東京特派員。新型コロナウイルスの水際対策が緩和され、円安というチャンスを迎えた日本での、インバウンド(訪日外国人客)を巡る今後の観光業のあり方について論じた。
1983年に私が日本へ留学した際、父は生活費と授業料を米ドルで振り込んでくれた。当時はドル高で、1ドルは240円だった。その後、米国の貿易赤字の拡大で、ドル高是正のため日本を含む主要5カ国(G5)が協調介入した「プラザ合意」(85年)があり、ドルの価値は1ドルあたり百数十円にまで急落した。
この出来事で、為替レートの変動がいかに自分の生活に影響するかに気づいた。ドルを銀行で受け取り、円に換算する度に…
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