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サッカーW杯・カタール2022

サッカー・ワールドカップカタール大会が11月20日に開幕。1次リーグ突破した日本は「新しい景色」を目指す。

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ブラジル、王国復権のキーワードは「脱エース」 サッカーW杯

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W杯ロシア大会準々決勝のベルギー戦で攻め込むブラジルのネイマール(左)=ロシア・カザンで2018年7月6日、長谷川直亮撮影 拡大
W杯ロシア大会準々決勝のベルギー戦で攻め込むブラジルのネイマール(左)=ロシア・カザンで2018年7月6日、長谷川直亮撮影

 王国復権なるか。サッカーのワールドカップ(W杯)で第1回から22大会連続出場を数え、最多5度の優勝を誇るブラジルが、20日開幕のカタール大会で5大会ぶりの頂点を目指す。世代交代が進むチームのキーワードは「脱エース」だ。

 「自分のキャリアですべてを勝ち取った。足りないのはW杯だけだ」

 2016年から代表で指揮を執るチチ監督は今年2月、カタール大会後の退任を明らかにした上で、こう語った。

 並々ならぬ思いで6年をかけて熟成させ、選び抜いた代表メンバーが7日に発表された。特筆すべきは代表通算75得点でペレの最多記録まであと2点に迫る絶対的エース、30歳のネイマール(パリ・サンジェルマン)を筆頭に、FWから9人を選出したことだろう。

 出場した直近のW杯2大会でネイマールは10試合で計6得点を挙げたが、相手の徹底的なマークに苦しんできた。前回ロシア大会の準々決勝ベルギー戦で自身は無得点に終わり、チームは1―2で敗れた。

新たなブラジル代表の顔として期待されるビニシウス(左)=東京・国立競技場で2022年6月6日、宮武祐希撮影 拡大
新たなブラジル代表の顔として期待されるビニシウス(左)=東京・国立競技場で2022年6月6日、宮武祐希撮影

 ネイマール頼みからの脱却を攻撃面の課題としてきたが、新たな才能が芽吹いている。昨季、レアル・マドリードの欧州チャンピオンズリーグ制覇に貢献した22歳のビニシウスと21歳のロドリゴ、強豪アーセナルの21歳、マルチネリらが招集され、新たな世界的スター誕生の予感が漂う。

 注目されるのはアタッカー陣だけではない。才能豊かな個人技に頼りがちだった代表チームに、チチ監督は「個」を最大限に生かしながらも攻守の切り替えなど組織的な動きを求めてきた。W杯南米予選は14勝3分けの無敗でトップ通過。40得点で失点5と抜群の安定感を誇った。

 守備面では、中盤の底に「対人守備」にめっぽう強いカゼミロ(マンチェスター・ユナイテッド)を配置し、センターバックには的確な判断力が光るマルキーニョス(パリ・サンジェルマン)、38歳で百戦錬磨のチアゴシウバ(チェルシー)らが構える。各国攻撃陣の脅威となるはずだ。

 ロナウド、ロナウジーニョらを擁して5度目の頂点に立ったのは02年日韓大会だった。今年3月の国際サッカー連盟(FIFA)ランキングでは4年8カ月ぶりに1位に返り咲き、優勝候補筆頭として母国でも復権への期待が高まる。

 開幕を間近に控え、チチ監督は海外メディアを通じて「我々は調整を行うが、ゲームプランを変えることはない。自分たちのプレーを押し通していく」と自信をみなぎらせる。

 ブラジルは1次リーグG組で、24日にセルビア、28日にスイス、12月2日にカメルーンと対戦する。【村上正】

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