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途上国と先進国で埋まらぬ溝 気温上昇では進展なく COP27

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今夏の洪水で国土の3分の1が浸水したとされるパキスタン。地球温暖化によって降水量が増えた可能性があると指摘されている=パキスタン南東部で2022年9月1日、AP
今夏の洪水で国土の3分の1が浸水したとされるパキスタン。地球温暖化によって降水量が増えた可能性があると指摘されている=パキスタン南東部で2022年9月1日、AP

 エジプトで開催された国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)は、地球温暖化の被害支援の基金設立に合意し、20日閉幕した。温暖化の悪影響が世界中で顕在化する中で「歴史的」な成果とも評価されるが、気温上昇を「1・5度」に抑えるための対策に関する議論では大きな進展はみられず、各国の政府関係者らからは失望の声も上がった。

先進国が譲れぬ一線

 「豊かな国の人は、温暖化を引き起こしていないのに気象災害で苦しんでいる人を助けるためのお金を払ってください。責任を放棄しないで」。18日、国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)終盤の全体会合でガーナのナケーヤ・ドラマーニ・サムさん(10)が訴えると、参加者らは次々に立ち上がり、拍手がしばらくの間なりやまなかった。

 気象災害や海面上昇など、地球温暖化に伴う悪影響で生じる被害は「損失と被害(ロス&ダメージ)」と呼ばれる。温室効果ガス排出量は少ないのに被害を受ける島国などが30年あまりにわたり、これまで大量に排出してきた先進国に被害への補償を求めてきた。

 始まりは1991年、気候変動枠組み条約(92年採択)に向けた国際交渉の場だった。島国で作る「小島しょ国連合」が、海面上昇による損失や被害を国際社会が保険制度でまかなう仕組みを提案。先進国が強く反発し、合意は見送られた。

 だ…

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