アドバルーンは現代版「稲むらの火」? 院生考案、津波避難の新手法
毎日新聞
2022/11/23 15:00(最終更新 11/23 15:15)
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津波警報や津波注意報が出た際にアドバルーンを使って避難先を周知する構想を実現させようと、仙台市の大学院生が奔走している。「ひなんビル」などと記した垂れ幕を建物の上空からアドバルーンで掲げることで、土地勘のない観光客らも含めた大勢の人たちに逃げ込める場所を即座に伝えたいという。12月から来年2月にかけ、仮想現実(VR)と仙台市のビルで実証実験を行う。
この取り組みは「津波バルーンプロジェクト」。東北大学大学院で津波工学を専攻する成田峻之輔さん(23)が考案した。きっかけは今年のゴールデンウイークに東京へ帰省し、友人と神奈川県鎌倉市に遊びに行ったときのことだ。津波の浸水エリアが示されたハザードマップを手に街中を歩いたが、土地勘がないこともあり、市町村があらかじめ指定し、緊急時に逃げ込む「津波避難ビル」をすぐには見つけられなかった。
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