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主役がこれほどしゃべらず、動かない映画も珍しい。それでいて、複雑微妙な感情の機微が生き生きと伝わる。「わたしのお母さん」で主演した井上真央さんは、「監督と毎日小さなバトル」を繰り返しながら、難役を演じきった。
物心つくかつかないかでテレビに出演し始め、20代は、NHK連続テレビ小説「おひさま」、大河ドラマ「花燃ゆ」で主演、映画も「八日目の蟬」など大忙しだったが、ここ数年の主演作品は年に1、2本。「準備期間をしっかり取って、自分には合っているかな」という落ち着いた仕事ぶりだ。
「わたしのお母さん」は、杉田真一監督のオリジナル脚本。演じた夕子は引っ込み思案で無口な性格。3人の子どもを1人で育てた母親寛子と同居することになる。明るく外交的な寛子は夕子とは正反対で、子どもの頃から苦手だった。対照的な母娘の微妙で複雑な関係を描く。
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