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円安と物価高

日本の物価が上がり始めました。円安・ドル高もコスト上昇に拍車をかけ、商品・サービスの値上げラッシュが続いています。

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東北電力32%値上げ申請 全国に波及、審査は抑制が焦点に

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険しい表情を浮かべながら記者会見に臨んだ東北電力の樋口康二郎社長=仙台市青葉区の東北電力本店で2022年11月24日午後2時17分、土江洋範撮影
険しい表情を浮かべながら記者会見に臨んだ東北電力の樋口康二郎社長=仙台市青葉区の東北電力本店で2022年11月24日午後2時17分、土江洋範撮影

 東北電力が24日、国が規制する家庭向け電気料金の値上げを申請した。すでに値上げを表明している北陸、中国など他の電力大手も追随する見通しで、来春にも全国的に料金値上げの波が押し寄せそうだ。電気代の上昇は家庭から企業まで幅広く影響する。このため、今後の国の審査では、電力供給に必要なコストの精査を通じて、値上げ規模が適正か否かが厳しく問われることになる。

先陣切った東北電、他社も追随へ

 「このままでは電力の安定供給に支障をきたしかねない非常に厳しい状況にある。苦渋の決断だったことをご理解たまわりたい」。東北電力の樋口康二郎社長は24日、仙台市内の本店で記者会見を開き、険しい表情でこう語った。

 東北電の申請した値上げ幅は平均32・94%と、東日本大震災後の2013年9月に値上げした際の8・94%を大幅に上回った。ウクライナ危機に伴う燃料価格の高騰や円安で発電コストが膨らみ、赤字経営に陥っているためだ。

 国の規制する電気料金には、燃料価格の変動分を反映できる「燃料費調整制度」が設けられているが、値上げ幅には上限がある。東北電は6月に値上げ幅の上限に達し、電力の供給コストが販売価格を上回っている。この状況が長引けば、発電所の維持・管理費が十分まかなえず、電力の安定供給に支障が出かねない。このため東北電は、電気料金の原価そのものを改定して、高騰した燃料コストを料金に上乗せする「苦渋の決断」を迫られた。

 大幅値上げを検討しているのは東北電にとどまらない。燃料コスト上昇に苦しむ状況はほぼ同じで、電力大手の値上げの申請が相次ぐのは必至。25日には中国電力が申請する見通しだ。

値上げの妥当性を審査

 今回の値上げは、電力会社の経…

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