がん診断、4年半遅れ患者死亡 情報共有ミス 川崎市立井田病院

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川崎市役所=2019年3月14日、市村一夫撮影 拡大
川崎市役所=2019年3月14日、市村一夫撮影

 川崎市立井田病院(同市中原区)は24日、肺がんの疑いがあるという診断が2度にわたって医師の間で情報共有されず、がんの発見が約4年半遅れる医療ミスがあったと発表した。患者は8月27日に肺がんのため死亡した。

 井田病院によると、死亡したのは同市在住の80代女性。2017年12月、大腿(だいたい)骨骨折で入院し、コンピューター断層撮影(CT)検査を受けた。放射線診断科の医師が肺がんの疑いに気づき、検査報告書を作成した。しかし、主治医である整形外科医は既に手術が終わっていたため目を通さなかったという。

 女性は21年12月にも腰椎(ようつい)圧迫骨折で入院。肺がんの疑いを認める報告書を同じ放射線診断科医が作成したが、既に治療が始まっていると誤認し、主治医である別の整形外科医に注意喚起しなかった。主治医の側も腰椎のCTしか見ず、報告書の確認を怠ったという。

 女性は今年5月、心不全の疑いで再び井田病院に搬送。肺に水がたまっていたことなどから、呼吸器内科医が過去2度の報告書を確認したところ、肺がんを疑う記載が見つかった。伊藤大輔病院長は「早く治療を始めていれば助かっていた可能性がある」と陳謝した。【高橋秀明】

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