群馬の女子高校生が映画監督デビュー スマホで撮影、出演は同級生

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「MOOSIC LAB(ムージック・ラボ)」に招待作品としての上映が決まった村田夕奈さん=群馬県高崎市あら町のシネマテークたかさきで2022年10月30日午後4時3分、井上知大撮影
「MOOSIC LAB(ムージック・ラボ)」に招待作品としての上映が決まった村田夕奈さん=群馬県高崎市あら町のシネマテークたかさきで2022年10月30日午後4時3分、井上知大撮影

 群馬県太田市立太田高3年、村田夕奈(ゆな)さん(18)=同市=が初監督した映画「可惜夜(あたらよ)」が12月3日から東京・新宿の映画館「K’s cinema(ケーズ・シネマ)」で開幕する映画祭「MOOSIC LAB(ムージック・ラボ)」で上映される。スマートフォン「iPhone(アイフォーン)11」で撮影し、出演者は全員同級生。高校生手作りの映画がプロも出品する映画祭に招待され、注目を集める。

 ムージック・ラボは2012年にスタートした、ミュージシャンと映画監督が共同で製作した作品の出来栄えを競う映画祭。過去には、駆け出し中だった今泉力哉監督や、女優の岸井ゆきのさんらがグランプリや最優秀女優賞を受賞し、飛躍の礎となっている。

 市立太田高は中高一貫校で、村田さんは中学受験を乗り越えて充実した生活を送っていたが、中学卒業間近の2020年春に新型コロナウイルスの感染拡大が始まる。高校では一斉休校やさまざまな学校行事の中止・縮小が相次ぎ、弁当は自席で黙々と食べる日々。高校から入学した他中学出身の生徒も多く、楽しかった中学時代と打って変わって、うまくなじめなかった。友達はいるものの、「外出そのものが悪という雰囲気が漂い、閉塞(へいそく)感がすごかった」。気持ちもふさぎ込んでいった。

 転機は高1の秋。友達の誕生日を祝うため、清涼飲料水のCMをまねた数十秒の動画をスマホで撮影・編集して見せると、周囲から「すごくいいじゃん! これ、映画にしたら?」と喜ばれ「その気になってしまった」。

 幼い頃からテレビドラマや映画を見るのが好きで、当時から子役として活躍する芦田愛菜さん、鈴木福さんと同い年。「彼らをテレビで見ると『そういう世界もあるのか』と意識し、いつしか憧れになっていた」と言う。コロナ禍で退屈だった放課後も毎日のように動画配信サービスで映画を見て気を紛らわしたが、そんな暮らしがいつの間にか動画作りのセンスを磨いた。

 フィクション映画なら、青春ドラマのような学校生活を実現できて鬱屈した毎日が変わるのでは――。そう思い付き、…

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