ブレーキきかぬ大阪万博、「鳥の巣」パビリオン建設費上振れの訳

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2025年大阪・関西万博に関する会議で、発言する吉村洋文・大阪府知事(左)と松井一郎・大阪市長=大阪市北区で2022年11月21日午後4時16分、中川祐一撮影
2025年大阪・関西万博に関する会議で、発言する吉村洋文・大阪府知事(左)と松井一郎・大阪市長=大阪市北区で2022年11月21日午後4時16分、中川祐一撮影

 2025年大阪・関西万博で大阪府や大阪市などが出展するパビリオンの建設工事費が当初の試算から25億円増え、99億円に上振れすることになった。それまでも費用は二転三転しており、府市の見積もりの甘さが露呈した。背景を探ると、万博の成功が旗印となって公費支出に歯止めがきかない構造が見えてきた。

知事も謝罪した費用膨張

 「府民、市民に多額の負担を求めるもので重く受け止めている。申し訳ない」

 10月21日の府議会で、吉村洋文知事は費用上振れによる追加負担を謝罪し、コストダウンに努める考えを示した。

 問題となっているパビリオンは、府市と地元経済界が共同で出展する「大阪ヘルスケアパビリオン」。森下竜一・大阪大寄付講座教授が総合プロデューサーとなり、命や健康をテーマに先端医療技術などを使った主に七つの展示ゾーンが設けられる計画だ。来場者を迎える万博会場のエントランスすぐ近くに建設され、府市は「大阪のパワーを世界に発信するランドマーク」と位置付ける。民間企業から協賛金を募り、一般社団法人「2025年日本国際博覧会大阪パビリオン」(代表理事・松井一郎大阪市長)が運営を担う。建設工事費は府市の折半となる。

 つまずきは、設計段階からあった。府市は21年…

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