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サッカーW杯・カタール2022

サッカー・ワールドカップカタール大会が11月20日に開幕。4年に1度の世界最高峰の戦いの様子をお伝えします

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不都合を覆い隠すな 「スポーツウオッシング」に警鐘 サッカーW杯

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開幕試合前に登場した巨大なワールドカップトロフィー=カタール・アルホルのアルベイト競技場で2022年11月20日、宮武祐希撮影
開幕試合前に登場した巨大なワールドカップトロフィー=カタール・アルホルのアルベイト競技場で2022年11月20日、宮武祐希撮影

 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会を巡り、会場建設に従事した外国人労働者や現地の性的少数者への人権侵害に対する批判が続く。抗議活動は欧州や国際人権団体が中心で、日本の影は薄い。日本サッカー協会も静観の構えだ。

 国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」アジア局プログラムオフィサーの笠井哲平さん(31)は「声を上げなければ、スポーツウオッシングに加担する恐れがある」と警鐘を鳴らす。

 「スポーツウオッシング」とは耳慣れない言葉だが、ここ数年、海外メディアなどで盛んに使われるようになった。「きれいごとで塗りつぶす」という意味のホワイトウオッシングという言葉をもじり、上辺だけの環境保護をグリーンウオッシングと表現するが、そのスポーツ版に当たる。

 具体的には、オリンピックやW杯など大規模なスポーツイベントを開催することで、国内の不都合な問題を覆い隠そうとする行為を指摘する際に使われる。新型コロナウイルス禍での開催を巡り賛否が割れた東京五輪や、新疆ウイグル自治区での人権問題が批判された今年の北京冬季五輪を巡る報道などでも登場した。

 「これもスポーツウオッシングの一例」。笠井さんが自身のツイッターで取り上げたのが、日本協会の田嶋幸三会長の発言だ。

 W杯開幕後、人権問題に対する抗議活動の高まりについて報道陣に問われ、田嶋氏は「差別や人権の問題は当然、協会として良い方向に持っていきたい」と言及。その上で「サッカー以外のことで、いろいろ話題にするのは好ましくない」と述べた。

 笠井さんは…

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