スコットランド、遠のく独立 「生活で必死」物価高に最高裁判断

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スコットランドの旗を振り、独立賛成派の集会に参加する人々=英エディンバラで2022年11月23日、ロイター
スコットランドの旗を振り、独立賛成派の集会に参加する人々=英エディンバラで2022年11月23日、ロイター

 連合王国である英国を構成する「国」の一つ、北部スコットランドの「独立」が事実上、困難になっている。独立の是非を問う住民投票について、英最高裁はスコットランドだけの判断では実施できないとの司法判断を示し、実施には「中央政府側の同意」が必要と結論づけた。スナク英政権は住民投票の実施に反対しており、独立の夢は当面、遠のいた格好だ。

 「スコットランド自治議会は、住民投票を立法化する権限を持たない」。英最高裁のリード長官は11月23日、スコットランド自治議会の設置などを定めた「スコットランド法」(1998年制定)を根拠に、住民投票は英議会の専権事項との見解を示した。2023年10月の投票実施を目指してきたスコットランド自治政府のスタージョン首相にとって、この司法判断は大きな痛手となった。

 スコットランドでは14年にも住民投票が実施され、この時は「独立反対」が多数を占めた。当時はスコットランド側と中央政府側が事前に投票実施について合意した経緯がある。

 だがスコットランドではその後、21年の自治議会選でスタージョン氏率いる独立賛成派のスコットランド民族党(SNP)が第1党を維持。同じく独立志向の緑の党と合わせ、過半数の議席を確保した。独立機運が高まったとみたスタージョン氏は今年6月、23年に再び投票を実施する考えを示していた。

 独立を目指す背景には、スコットランドが持つ国際競争力の強みも指摘される。スコットランドは石油などの資源に恵まれ、スコッチウイスキーなどの飲食産業も盛んで、エディンバラ大学など世界有数の名門大学も複数ある。自治政府は6月にこうした点を強調した文書を発表し、「独立により、経済、社会、環境面で向上する」と独立の利点を訴えた。英国は欧州連合(EU)から離脱したが、スタージョン氏は独立後のスコットランドを単独でEUに再加盟させる考えも示している。

 だが…

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