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歓喜の涙を 織田信成「同世代」「コロナ禍」に導かれた現役復帰

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大阪府国体派遣選手選考会青年男子の部で演技する織田信成選手=丸善インテック大阪プールで2022年11月12日、貝塚太一撮影
大阪府国体派遣選手選考会青年男子の部で演技する織田信成選手=丸善インテック大阪プールで2022年11月12日、貝塚太一撮影

 固く引き締まった表情に覚悟を感じた。フィギュアスケート男子の織田信成選手(35)が約9年ぶりに現役復帰を果たした。

 2013年に競技会を離れ、テレビのバラエティー番組などで、明るいキャラクターで活躍していた。そこから一転、突然の現役復帰だった。

アシタカに見る理想

 こけたほおに、肉がそぎ落とされた体。今月12日、大阪府国体派遣選手選考会を復帰戦に選んだ。登場した織田選手は、つい最近までテレビでおなじみだった姿とは全く違った。

 さらに軽い身のこなしが目を引く。演技前の6分間練習で、4回転-3回転の連続ジャンプを決めた。無観客のため、会場にいたのは関係者だけだったが、「おお」と驚きの声がリンクサイドで起こった。

 本番では冒頭に持ってきた4回転トーループで転倒。「慎重になりすぎた」と悔やんだものの、その後のジャンプは全て降りた。持ち味の柔らかな足首を使った着氷は健在で、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)からのコンビネーションジャンプも2度決めた。

 出場者は2人だけだったが、フリーの得点146・05点で優勝。「久々に試合やというワクワク感が自分の中で生まれてきて、滑っている時から楽しさを感じながら滑ることができた」と声を弾ませた。

 フリーの曲に選んだのはスタジオジブリのアニメ映画「もののけ姫」の主題歌だった。その理由は「久々に復帰するので皆さんが知っている有名な曲がいいなと」。

 加えて「アシタカファンにはお叱りを受ける気で」としつつ、主人公アシタカに自身の復帰までの道のりを重ねたからだ。旅に出たアシタカは、さまざまな困難を乗り越え、戦い、自らの理想を追い求める。

 「(氷上に戻った時に)全く体が動かず、本当に苦しみもがいていた。そこからまた成長していく自分というか、何かを見つける自分。日々の努力とか、どこに正解があるのか分からないけれど、そういうのを探し求めている姿に共感した」

 男子フィギュア界で一時代を築いて…

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