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日銀が28日発表した2022年9月中間決算で、保有国債の時価評価が簿価を下回り、8749億円の含み損が発生した。含み損が出るのは13年の黒田東彦総裁の就任以降初めてで、量的緩和を解除した06年3月期決算以来16年半ぶりとなる。金額は過去最大だった。米長期金利につられて日本の長期金利に上昇圧力がかかり、国債の価格が下落した。
日銀は国債の満期保有を前提にしており、含み損が直ちに経営への大きな打撃とはならない。ただ含み損が拡大すれば、大量の国債を買い入れている日銀の財務悪化を連想させ、金融市場に影響が出る可能性もある。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美チーフ債券ストラテジストは「米連邦準備制度理事会(FRB)など他の中央銀行でも同様の現象が起きているが、今のところは大きな問題になっていない」と説明した。
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