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白紙が訴える“国民の声” 反ゼロコロナにちらつく習政権のジレンマ

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自由を求める象徴となった白い紙を手に、政府の「ゼロコロナ」政策に抗議する人たち=北京市で2022年11月27日、ロイター
自由を求める象徴となった白い紙を手に、政府の「ゼロコロナ」政策に抗議する人たち=北京市で2022年11月27日、ロイター

 中国全土で同時多発的に「反ゼロコロナ」デモが広がった。共産党による統制が厳しい中国で、大勢の市民が公然と政府批判をするのは極めて異例だ。多くの市民が表現の自由を求める象徴となった白い紙を手に街頭に出たのは、ゼロコロナ政策で積もりに積もった不満が政府に届いていないとの憤りがあるようだ。

発端は「ウルムチの火災」

 「憲法には国民の身体の自由を違法に侵害してはならないと書いてある。それなのに今、私たちには自由がない」

 27日午後11時ごろ、北京市中心部の亮馬橋地区。記者が現場を訪れると、白い紙を手にした数十人のデモ参加者たちが声を上げていた。一帯は日本など各国の大使館が建ち並ぶ地域。習近平国家主席ら政権幹部が執務する建物が並ぶ「中南海」からは、わずか10キロほどの場所だ。

 「封鎖はいらない、自由が欲しい」。参加者が繰り返し叫ぶと、遠巻きに見ていた市民も抗議活動に加わった。

 参加者はまず、新疆ウイグル自治区ウルムチ市で24日に起きた火災の犠牲者を追悼する集会を開始。大通りから500メートルほど離れた川沿いの散策路に犠牲者へのメッセージと共に花束とろうそくを並べ、白い紙を持って黙とうをささげた。

 白い紙は、インターネット上の政府批判などの書き込みや動画が次々に削除されることへの抵抗を示す。しかしなぜ、火災の犠牲者と白い紙が関係するのか。

 北京のデモ参加者は海外のSNS(ネット交流サービス)に投稿した動画で、こう説明した。

 「(ウルムチの)火災は人災だった。(コロナ対策のせいで)消防車が迅速に入れなかった。だがこうした問題を追及する国内の報道はない。韓国の雑踏事故では事故の翌日には全てのメディアが問題を一斉に報じたのに」

 韓国・ソウルの梨泰院(イテウォン)で…

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