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東福寺(京都市東山区)で15日に披露された重要文化財「五百羅漢図」。約300年ぶりの大修理を担ったのは、「国宝修理装潢師(そうこうし)連盟」の四つの工房の総勢約70人の技術者だった。14年にわたった難事業の陰には、画期的な取り組みの成功があったという。
当日は修理完了の記念法要に続き、各工房へ東福寺から感謝状が贈られた。このうち岡墨光堂(中京区)の四代目、岡岩太郎さん(51)は、大方丈に掛けられた羅漢図を見渡して「仕上がりの風合いがぴたっとそろい、どの工房が担ったのか見分けがつかない。ほっとしました」と表情を緩めた。
五百羅漢図は1幅が縦約170センチ、横約90センチと大きいうえ、47幅も修理が必要だった。一つの工房では数十年かかり、他方、複数で分担すると仕上がりが均一にならない恐れがあった。そこで用いる技術、材料、色、記録方法まで4者で統一し、技術者同士がよく話し合って作業を進めたという。
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