自衛隊の性暴力はなぜ繰り返される? 背景に組織独自の解釈

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定例記者会見で、複数の男性隊員による性暴力の事実を認め、謝罪する吉田圭秀陸幕長。防衛省が五ノ井さんの被害を事実と認めるのは、この時が初めてだった=東京都新宿区で2022年9月29日、三浦研吾撮影
定例記者会見で、複数の男性隊員による性暴力の事実を認め、謝罪する吉田圭秀陸幕長。防衛省が五ノ井さんの被害を事実と認めるのは、この時が初めてだった=東京都新宿区で2022年9月29日、三浦研吾撮影

 訓練中などの性被害を訴えた元陸上自衛官の五ノ井里奈さん(23)に、防衛省幹部や加害男性が謝罪した。告発により明るみに出た性暴力だが、自衛隊内のハラスメントは長年、繰り返されてきた。組織構造の問題が指摘される中、なぜ改善されないのか。識者は「自衛隊には独自の解釈が存在する」と指摘する。【宇多川はるか、日下部元美】

「組織的隠蔽の検証を」

 五ノ井さんは2020年9月に郡山駐屯地に配属後、21年8月までに男性隊員から性的な身体接触などセクハラ被害を受けた。隊員3人が強制わいせつ容疑で書類送検されたが、22年5月、不起訴処分となった。

 五ノ井さんは6月に退職し、動画投稿サイト「ユーチューブ」などで被害を告発。郡山検察審査会が9月7日に「不起訴不当」を議決し、その約3週間後、防衛省は、性暴力の事実を確認したと発表した。これまで否定してきた性暴力を、一転して認めた格好だ。

 「性暴力が集団(複数)で行われ、組織的に隠蔽(いんぺい)されたという問題に焦点が当てられるべきです」

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