関東大震災 デマの犠牲になった朝鮮人の追悼式 手弁当で半世紀
毎日新聞
2022/12/1 09:00(最終更新 12/1 09:00)
有料記事
1533文字
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

約10万人が犠牲になった関東大震災(1923年)を巡り、「井戸に毒を入れた」などのデマを信じた人々によって殺された朝鮮人らの追悼式が、半世紀近くにわたり市民らによって執り行われている。来年で震災から100年。市民や遺族らは「悲惨な事実から目を背けない」と手弁当で追悼を重ねてきた。
東京から戻らなかった伯父
9月1日、東京都墨田区の都立横網町公園。約400人(主催者発表)が朝鮮人犠牲者追悼碑の前に集まった。地震があった午前11時58分に黙とう。韓国伝統舞踊家による鎮魂の舞が披露された後、それぞれ花を手向け、手を合わせた。
その中に、歩行補助車を押しながら訪れた大田区の在日コリアン2世、金道任(キンドイン)さん(86)の姿もあった。震災直後に東京に向かった伯父の朴徳守(パクドクス)さんが今も行方不明だからだ。
この記事は有料記事です。
残り1176文字(全文1533文字)