膨張する補正予算 専門家「景気に即効性なし」 官庁の備品購入も

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2022年度第2次補正予算成立後、記者団の質問に答える岸田文雄首相=首相官邸で2022年12月2日午後7時9分、竹内幹撮影
2022年度第2次補正予算成立後、記者団の質問に答える岸田文雄首相=首相官邸で2022年12月2日午後7時9分、竹内幹撮影

 物価高騰対策など総合経済対策の裏付けとなる2022年度第2次補正予算が2日成立した。中身をみると省庁の備品購入など、経済対策と関連の薄そうな事業が並ぶ。これだけの追加歳出が本当に必要なのか。

鳥獣防止柵や冷蔵庫購入は緊要?

 一般会計の歳出総額は28兆9222億円で、5月に成立した石油元売りへのガソリン補助金などの第1次補正予算(2・7兆円)と合わせると計31・6兆円に上る。新型コロナウイルスの感染拡大で経済が落ち込んだ20、21年度の補正予算に引けを取らない規模だ。

 そもそも補正予算は財政法で、当初予算編成後に発生した災害などの「特に緊要となった経費の支出」に限り編成できると決められている。

 だが、今回の補正予算は23年度当初予算の概算要求に盛り込んでいたものを「先食い」している事業が多く、すべてが緊急を要する「緊要」なのか疑問符が付く。

 農林水産省は中山間地域で鳥獣被害を避けるための侵入防止柵の整備や、ジビエを扱う飲食店の拡大を目指した鳥獣被害防止総合対策に37億円を計上した。担当課に前倒しの理由を尋ねると「柵が十分に整備できていないと見回りなどのコストが余分にかかる。中山間地域の環境整備のため、前倒しの実施が必要」と説明する。

 経済産業省は概算要求していた25年の大阪・関西万博での日本館設置建設費や同万博の会場建設費を前倒しし、144億円を盛り込んだ。担当者は「工事業者も決まり、具体的な工事を進めていくため。『経済対策』の名目にも合致する」と答えた。

 外務省はオフィス改革として概算要求していた一部を…

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