守れ!!ウミガメの卵 監視23年、「収入源」住民ら盗掘 フィリピン北部

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産卵したヒメウミガメの卵を取り出す観光客=フィリピン北部バターン州モロンで10月、共同
産卵したヒメウミガメの卵を取り出す観光客=フィリピン北部バターン州モロンで10月、共同

 フィリピン北部バターン州モロンの砂浜で、絶滅の危機にひんするヒメウミガメが産んだ卵の盗掘を監視する活動が続いている。幼少期から卵を食べてきた住民には貴重な収入源を奪われる抵抗感が根強い。活動を23年間率いるマノロ・イビアスさん(70)は「盗掘が、いまだ横行している」と嘆息。9月ごろから翌年初めまでの産卵期には毎夜、監視員との攻防が繰り広げられる。

 夜9時半。懐中電灯を持つ監視員の先導で、産卵する亀に近づいた観光客から感嘆の声が漏れた。「テレビだけの世界だと思っていたが、本当に間近で見られるなんて……」。監視員が亀の後ろの砂を掘ると、ピンポン球に似た卵が現れた。手招きされた観光客は恐る恐る卵を手に取り、バケツに移す作業を体験した。

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