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習近平の中国

習近平体制は党大会を経て3期目が始動。権力集中が加速する異例の長期政権は、どこに向かうのでしょうか。

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中国「3期目」の課題 問われる習氏の方法論=高原明生・東京大法学部教授

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=手塚耕一郎撮影
=手塚耕一郎撮影

 10月、中国共産党の習近平総書記は党大会を経て3期目に突入した。7月に新疆ウイグル自治区を視察した時など、習氏は明らかに疲れた様子を見せていた。だが11月中旬、外遊に出てバリ島とバンコクで主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)とアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の会合に出席した際はかなりリラックスした様子だった。党大会までの緊張から解き放たれたように見受けられた。

 焦点の人事では、対抗勢力たりうる共産主義青年団(共青団)系幹部を政治局から排除した。李克強首相の後継者と目された胡春華副首相は政治局員からヒラの中央委員に降格された。胡錦濤前総書記は党大会の閉幕式でファイルの中の名簿を見せてもらえず、ひな壇から半ば無理やりに連れ去られてしまった。習派によるポスト独占への胡錦濤氏の不満が図らずも皆に感得されることとなった。

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【習近平の中国】

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