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今年は沖縄復帰50年、そしてロシアによるウクライナ侵攻により、演劇界でも戦争と平和を意識せずにはいられない1年だった。
劇団チョコレートケーキは8月、日本の戦争を巡る6作品を連続同時上演した。すべて古川健の作、日澤雄介の演出。沖縄戦末期、洞窟(ガマ)で繰り広げられる迫真の人間模様を描いた新作「ガマ」をはじめ、多角的な視点から戦争の実相に迫った。ほかに「hana―1970、コザが燃えた日」(ホリプロ)、「豚と真珠湾」(青年劇場)、「ライカムで待っとく」(KAAT神奈川芸術劇場)など、沖縄と戦争に光を当てた好舞台が目立った。
「忘れてもろうてよかとです」(劇団民芸)は戦後の困難を生き抜いた長崎の女性を、トム・ストッパードの「レオポルトシュタット」(新国立劇場)は迫害に翻弄(ほんろう)されたユダヤの一族を、気鋭・ピンク地底人3号の東京デビューとなった「燐光のイルカたち」(青年座)は紛争地帯の日常を、それぞれ拡大ルーペを使うがごとく提示してくれた。「一枚のハガキ」(劇団昴)や「無言のまにまに」(トム・プロジェクト)も戦争…
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