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日本のスポーツを変える 「選手に寄り添う」指導方法 サッカーW杯

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【日本-フランス】試合前、選手たちの練習を見守るジョセフ・ヘッドコーチ(中央)=国立競技場で2022年7月9日、長谷川直亮撮影
【日本-フランス】試合前、選手たちの練習を見守るジョセフ・ヘッドコーチ(中央)=国立競技場で2022年7月9日、長谷川直亮撮影

 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会の決勝トーナメント1回戦で、日本はクロアチアに1―1からのPK戦の末に敗れた。初の8強入りは逃したが、1次リーグで強豪を打ち破り2大会連続で決勝トーナメントにたどりついた。

 周囲の声に耳を傾けながら最善の手を模索し、大舞台で選手の能力を最大限に引き出す。サッカー日本代表の森保一監督は、そう実践してスペイン、ドイツの撃破につなげた。トップダウンではなく、ボトムアップ型の指導は近年、日本のチームスポーツの躍進を支える。

 大きな成功例の一つが2019年、自国開催のW杯で史上初の8強入りを果たしたラグビー日本代表だ。16年秋に就任したニュージーランド出身のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の指導の特徴は、選手の自主性を尊重し、綿密なコミュニケーションを図りながら、自覚や成長を後押しする点にあった。

 チームにはリーチ・マイケル選手という絶対的な主将がいたが、他にもポジションごとに「9人のリーダー」を配置。グラウンドの練習だけでなく、選手主導のミーティングや小グループでのプレーの検証を繰り返し、選手は遠慮や妥協なく意見をぶつけ合った。一人一人に責任と自覚が芽生えて練習の質が高まる様子に、リーチ選手が「日本は素晴らしいリーダーがそろっている。自分たちで考え、行動に移し、最適な選択をできるチームになった」と自信を深める姿が印象的だった。

 日本ラグビーはW杯において1987年の第1回大会から11年の第7回大会まで、わずか1勝と低迷した歴史がある。12年に就任したオーストラリア出身のエディー・ジョーンズ前HCが…

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