炎の肉「コウネ」 広島市民に愛されるようになった理由

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広島で親しまれている牛肉の部位「コウネ」
広島で親しまれている牛肉の部位「コウネ」

 かみしめると脂の甘みが口いっぱいに広がる。広島市の焼き肉店やお好み焼き店で食べられる「コウネ」は、市民になじみのメニューだ。牛の前脚から脇辺りの肩バラの一部で、赤身と脂身を一緒に薄くスライスしたものを焼く。他県ではコウネという名称はなく、別の部位と一緒に提供されることが多い。広島市周辺で独特の食文化となった背景には、軍都だった歴史があった。

 JR広島駅近くにある「炭火焼肉敏」では、コウネはトップ3の人気メニューだという。網の上に置くと、脂が落ちて真っ赤な火が燃え上がる。その様子から「炎の肉」と呼ばれることも。塩こしょうや、レモンを搾ってもおいしい。テレビに取り上げられ、コウネ目当ての観光客や修学旅行生も増えた。

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