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尾上菊五郎聞き書き/34 切られ与三 ただのやくざ者でない優しさも

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「源氏店」の菊五郎の与三郎。1977年5月歌舞伎座=松竹提供
「源氏店」の菊五郎の与三郎。1977年5月歌舞伎座=松竹提供

 菊五郎襲名後、初の「團菊祭」の名を冠した興行が1977年5月に歌舞伎座で催された。明治の名優、九代目市川團十郎、五代目菊五郎の業績を顕彰する公演で、59年6月の同劇場公演以来の復活であった。

 「歌舞伎座百年史」(本文篇下巻)には、「思い切って若手俳優を起用したのが特色」とある。菊五郎は「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし) 源氏店(げんじだな)」の与三郎と「助六(すけろく)由縁(ゆかりの)江戸桜(えどざくら)」の白酒売新兵衛実は曽我十郎を演じた。

 「与話情……」は瀬川如皐作。長い作品だが主に上演されるのは与三郎と恋人のお富が知り合う「見染め」と「源氏店」の2場。この公演では「源氏店」のみの上演で、お富は坂東玉三郎であった。

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