特集

米大統領選2024

2024年の次期米大統領選の動きをリポート。

特集一覧

「飽きている」「政策支持された」共和党内でトランプ氏巡る論争

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
米中西部オハイオ州で、支持者に応えるトランプ前大統領=2021年6月27日、秋山信一撮影
米中西部オハイオ州で、支持者に応えるトランプ前大統領=2021年6月27日、秋山信一撮影

 11月の米中間選挙では、野党・共和党が連邦下院の過半数を奪還したが、上下両院とも獲得議席は伸び悩み、苦戦が予想された民主党が善戦した。共和党内では、接戦区でトランプ前大統領が支援する候補が相次いで敗れたことから、トランプ氏の責任を追及する声が上がっている。過去にも政治的逆風をはねのけてきたトランプ氏は、2024年の次期大統領選で党候補指名レースを勝ち抜けるのか。トランプ派と非トランプ派それぞれの立場から、20年大統領選でトランプ陣営に関与した米シンクタンク「アメリカ・ファースト政策研究所」のマーク・ロッター最高コミュニケーション責任者と、共和党反トランプ派の政治活動委員会「共和党の説明責任」政治局長を務めるガナー・レイマー氏に、中間選挙の分析と今後の展望を聞いた。【聞き手・秋山信一、写真も】

ロッター氏「前政権は減税や国防で実績」

 米中間選挙では共和党が連邦下院の多数派を奪還した。議席数が伸び悩み、多くの人が予想した結果ではなかったが、1950年以降で共和党が下院の多数派を奪還したのは4回目だ。明らかに大きな変化があり、トランプ前政権の政策に戻したいという有権者の願望を広く指し示す結果だった。

 共和党は今回、伝統的に民主党が優勢な地域で差を詰め、無風の選挙区で競争に持ち込んだ。東部ニューヨーク州や西部オレゴン州の知事選では共和党候補が久々に競り合った。下院選ではニューヨーク州や西部カリフォルニア州で民主党から多くの議席を奪った。

 長期的視点で見ると、政党の再編成が進んでいる。より多くのブルーカラーの労働者が民主党を離れ、米国第一主義の運動に流れてきている。マイノリティー(人種的少数者)は、記録的なインフレ(物価高)や犯罪の増加などを理由に共和党支持に転じつつある。

 移民政策だけで中南米系の支持を得るという、民主党のやり方は間違っている。民主党が左傾化し、堂々と社会主義を提唱する政治家が党内にいる状況に、中南米諸国の左派政権を嫌って米国に来た移民は嫌悪感を示している。マイノリティーのコミュニティーの核となる信条や考え方は本来、共和党の保守思想と調和する。政党再編成は、2024年の次期大統領選やその先まで続く流れだ。

 共和党内では議席が伸び悩んだことをトランプ前大統領の責任だと批判する声もあるが、あまりに単純化した議論だ。本選に出た共和党候補は誰か一人の人物が選んだ候補ではない。予備選で共和党の有権者が選んだのだ。結果を左右したのは…

この記事は有料記事です。

残り2000文字(全文3032文字)

【米大統領選2024】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

ニュース特集