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ウクライナ侵攻

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から1年。長期化する戦闘、大きく変化した国際社会の行方は……。

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戦火のウクライナ、日本人芸術家が国立バレエ団トップに就いた理由

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ウクライナ国立歌劇場バレエ団の芸術監督に就いた寺田宜弘さん=光藍社提供
ウクライナ国立歌劇場バレエ団の芸術監督に就いた寺田宜弘さん=光藍社提供

 ロシアから侵攻されているウクライナで今月、国内最高峰のバレエ団のトップに日本人男性が就いた。ウクライナ在住歴が35年に上る舞台芸術家の寺田宜弘(のぶひろ)さん(46)=京都市出身。なぜ外国人が戦時下に置かれた名門バレエ団でトップを任されたのか。

 「おめでとう(と祝福されること)なのかはわかりません。(それでも)心の準備はできていました」。こう語る寺田さんは12月6日、ウクライナ国立歌劇場バレエ団の芸術監督に任じられた。ウクライナはロシアと共に「バレエ大国」と呼ばれ、同歌劇場は創立155年の歴史を誇る。由緒ある劇場のバレエ団では、日本人の芸術監督就任は初めてとなる。

 寺田さんの人生はソ連時代からウクライナと親交を持ってきた両親に影響されてきた。バレエのレッスンのためにキーウ(キエフ)を初めて訪れたのは小学1年の春だった。男の子が生き生きと踊る光景に感銘を受け、小学5年生の秋(1987年)にキーウ・バレエ学校への留学に踏み切った。ウクライナではチェルノブイリ原発…

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【ウクライナ侵攻】

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