「周回遅れ」からの加速 山形で探究型学習を広める教員の情熱

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学校の枠を超え、山形県内のイベントで活動の成果を披露する「やまがたAI部」の高校生たち=2022年7月30日、やまがたAI部運営コンソーシアム提供
学校の枠を超え、山形県内のイベントで活動の成果を披露する「やまがたAI部」の高校生たち=2022年7月30日、やまがたAI部運営コンソーシアム提供

 生徒自ら問いを立て、情報を収集・分析し、周囲との意見交換や協働を通し答えを探す「探究型学習」。正解が用意され、暗記偏重の勉強法では養えない思考力や判断力、表現力をつける学びとして注目されている。2022年度から高校の学習指導要領にも盛り込まれ、山形大の佐藤俊一教授(62)は山形県での推進に情熱を注ぐ。

 探究型学習に本格的に向き合ったのは15~16年度の県教育次長時代、導入に向けた制度設計に携わった。県立高3校に探究科が新設された18年度、そのうちの山形東高(山形市)の校長に着任した。「全国的に見れば周回遅れ」という当時の県内で、生徒が主体的に自分らしい進路を選択する力を養う「キャリア教育」と組み合わせ、企業や行政など実社会との関わりを重視した取り組みを加速させた。

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