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知床観光船事故

2022年4月23日、知床半島沖で観光船が沈没。乗客乗員計26人のうち20人が死亡、6人が行方不明に。

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船首ハッチから浸水、沈没か 知床事故 運輸安全委が中間報告

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事故前のカズワンの船首部分。右端の人物の足元に写っているのがハッチのふただという=運輸安全委員会提供
事故前のカズワンの船首部分。右端の人物の足元に写っているのがハッチのふただという=運輸安全委員会提供

 北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故で、事故原因などを調べている国の運輸安全委員会は15日、中間的な報告にあたる「経過報告」を公表した。船首部分の「ハッチ」を密閉するための部品に不具合があったことが原因で大量の海水が船内に入り込んだうえ、電子制御系の部品が水につかってショートしたことでエンジンも停止したとみられると結論づけた。また、運航会社「知床遊覧船」のずさんな管理体制なども事故を引き起こす要因になったと指摘した。

 報告書によると、船首部分には甲板から船底につながる約50センチ四方のハッチがあり、ふたが付いていた。ふたの四隅にある「クリップ」と呼ばれる部品で固定すると密閉できる仕組みだった。しかし、事故発生の2日前に実施された救命訓練の参加者の証言から、クリップのうち二つが当時からしっかり固定できない状態になっていたことが判明した。また別の一つも摩耗が進んでいたという。

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【知床観光船事故】

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