特集

新疆ウイグル問題

中国・新疆ウイグル自治区で深刻な人権抑圧が続いています。現地で何が起こっているのか、世界の目が向いています。

特集一覧

記者の目

新疆ウイグル族への抑圧 人権の価値観覆す中国=隅俊之(ニューヨーク支局)

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
新疆ウイグル自治区の収容施設で、手錠、足かせ、覆面をつけられ監房から連れ出される収容者=新疆公安ファイルより
新疆ウイグル自治区の収容施設で、手錠、足かせ、覆面をつけられ監房から連れ出される収容者=新疆公安ファイルより

 中国新疆ウイグル自治区で少数民族のウイグル族らが抑圧を受けている問題で、苛烈な収容政策の実態を示す中国当局の大量の内部資料「新疆公安ファイル」を入手し、5月に報じた。中国は批判されるような人権侵害はないと反発し、「人々は安らかに暮らしている」と主張してきた。中国はいま、数々の資料や証言が示す人権侵害をなかったことにして次に進もうとしている。そう懸念している。

 11月中旬、中国で「国家分裂罪」で服役中のウイグル族学者イリハム・トフティ氏の娘ジュハルさんとワシントンで会った。彼女は2013年2月、米国に向かうため父親と北京の空港にいた際、出国審査で父親が拘束された。「あなたは米国に行きなさい」。離れたくないと泣きじゃくるジュハルさんに父親は肩を押してそう言ったという。家族が17年初めに新疆ウイグル自治区の刑務所で面会して以降、消息は途絶えている。

この記事は有料記事です。

残り1501文字(全文1878文字)

【新疆ウイグル問題】

時系列で見る

あわせて読みたい

マイページでフォローする

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月

ニュース特集