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藻谷浩介(日本総合研究所主席研究員)
<1>「ハイテク専制」国家・中国
王力雄・王柯著(藤原書店・2420円)
<2>ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた
斎藤幸平著(KADOKAWA・1650円)
<3>子育て世代のための快適移住マニュアル
金丸知弘著(誠文堂新光社・1760円)
核兵器技術は、仮に開発国が消える未来が来ても、人類に禍根を残し続ける。中国共産党が実用化しつつある、14億人の行動を監視するITも、仮に同党が消える未来が来ても大資本に受け継がれて人類を縛り続けかねない。<1>を手にして、我々の命運を思い、大国にある孤高の知識人の思考の格調と奥深さに触れよう。
<2>の著者の『人新世の「資本論」』には、「現場知らず」との揚げ足取りを寄せ付けぬ真実があった。同書刊行の前から、現場に出て「共事者」たる道を探っていた彼の記録をたどれば、「経済成長」に問題解決を委ねる欺瞞(ぎまん)が納得される。
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