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森と海からの手紙

人の暮らしが自然と乖離していく時代。森と川と海から聞こえてくるささやきを萩尾信也客員編集委員がつづります。

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森と海からの手紙

未来を育む新しい風 自然とともに生きた開拓民から受け継ぐ思い

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雪のない時期は毎日のように畑に出る渡辺志げ子さん=富が原70周年記念事業実行委員会提供
雪のない時期は毎日のように畑に出る渡辺志げ子さん=富が原70周年記念事業実行委員会提供

 黒姫山(2053メートル)が3度冠雪すると、この地も根雪になる――。長野県信濃町にある富が原地区で語り継がれてきた教えだ。

 12月半ば。志賀高原の山並みから昇る朝日を望む富が原は、白い世界に包まれていた。標高700~900メートル。年間平均気温は11度。C・W・ニコルさん(享年79)が、森の再生を手掛けた「アファンの森」はその一角にある。

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