特集

東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

特集一覧

被災者「地域の不公平感は変わらない」 原発事故の賠償基準見直し

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
祖母キクさん(左)と父二三男さんの遺影を持つ佐藤正彦さん=福島県南相馬市原町区で2022年12月9日午後4時25分、松本ゆう雅撮影
祖母キクさん(左)と父二三男さんの遺影を持つ佐藤正彦さん=福島県南相馬市原町区で2022年12月9日午後4時25分、松本ゆう雅撮影

 国の原子力損害賠償紛争審査会(原賠審)が9年ぶりに見直した、東京電力福島第1原発事故による避難者への賠償基準「中間指針」。住み慣れた古里を追われ、それまでの暮らしを奪われた人々に対する賠償の範囲は広がったものの、金銭が全てを解決できるわけではない。被災者からは「地域の不公平感は変わらない」「あまりにも遅すぎる」との声が上がった。

 「賠償の範囲は原発からの距離ではなくコミュニティーごとに分けてほしい」。福島県南相馬市原町区の佐藤正彦さん(64)は、原発から住む場所までの距離を踏まえて賠償基準を設定する枠組みに、かねて不満があった。地域が分断されかねないからだ。

この記事は有料記事です。

残り887文字(全文1170文字)

【東日本大震災】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集