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高齢者や障害者が日常生活に欲しい装具を迅速に開発・設計するプロジェクトに、九州工業大(北九州市)の学生団体「すぐ創る課」が取り組んでいる。多様な立体造形が可能な3Dプリンターを駆使し、体の状態で異なるニーズに対応。その奮闘は研究への意欲にもつながっている。
九工大は、介護ロボットの開発・実証などを目的に、地元の高齢者や介護従事者などを被験者に研究する拠点「スマートライフケア共創工房」を運営。工房の一室には、さまざまな材質で造形できる3Dプリンターが十数台あり学生らが研究にいそしむ。「すぐ創る課」は、この研究に関わる学生らが2021年に設立し、現在は約20人で活動する。
ロボットなどの実用化には時間がかかるため、「ものづくりで早く被験者にフィードバックできることはないか」と考えたのが設立のきっかけだった。3Dプリンターを使えば、データを基に数時間で立体を作ることができ、個別性の高いニーズにも対応できる。その強みを、ペットボトルのキャップを開けやすくする装具やスプーンの持ち手など、障害者らの日常動作を助けるものづくりに生かすことを狙う。
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