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円安と物価高

日本の物価が上がっています。円安・ドル高もコスト上昇に拍車をかけ、賃上げの動きも見られます。

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止まらぬ物価高「聖夜」を直撃 あれも、これも値上がり中

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クリスマスは洋菓子店の最繁忙期だ=東京都千代田区で2022年12月22日午前11時15分、辻本知大撮影
クリスマスは洋菓子店の最繁忙期だ=東京都千代田区で2022年12月22日午前11時15分、辻本知大撮影

 止まらない物価高が華やかなクリスマス商戦に影を落としている。クリスマスケーキやおもちゃの値上げが続く一方で、消費者の財布のひもは固くなるばかり。総務省が23日発表した11月の全国消費者物価指数は40年11カ月ぶりの高水準となっており、家計にとって「厳しい冬」が続くことになりそうだ。

クリスマスケーキ、8割が値上げ

 「すてきなクリスマスを過ごしてもらうため、スイーツ屋として企業努力はしてきたが……」

 洋菓子チェーン大手、銀座コージーコーナー(東京)は、クリスマスケーキなど商品の約半数を前年に比べ10%程度、値上げした。原材料価格の高騰に光熱費の値上げなどが加わり、価格維持が難しい状況に追い込まれたためだ。

 同社だけではない。帝国データバンク(TDB)がコンビニエンスストアやスーパー、有名洋菓子店など計100社を対象にクリスマスケーキ(イチゴショート、5号サイズ)の価格を調べたところ、平均価格は4040円となり、前年より209円高くなった。

 クリスマスケーキは24日前後の数日に販売が集中するうえ、果物や牛乳など日持ちしづらい材料が多い。作り置きしておくことが難しく、材料費高騰の影響を受けやすい。

 今年は全体の約8割がケーキの値上げに踏み切った。「イチゴの数を増やすなど商品を工夫することで、値上げに納得してもらえればいいが」。前年より400円以上、値上げした店からは売れ行きを懸念する声が聞こえてくる。

 値上げの波は、プレゼントの定番のおもちゃにも及んでいる。バンダイ、タカラトミー、セガトイズなどのおもちゃ大手は今夏以降、相次いで主力商品を値上げした。やはり原材料の高騰などが要因だ。

 値上げの波に、消費者は節約志向を強めている。バンダイが3~12歳の子供を持つ600人を…

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【円安と物価高】

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