決勝を戦わずに花園へ　勿来工、復活の軌跡　全国高校ラグビー

　第102回全国高校ラグビー大会が27日、開幕する。勿来（なこそ）工（福島）は25大会ぶり6度目の花園に挑む。

　福島県予選決勝を翌日に控えた11月11日。勿来工の選手たちは、対戦する磐城を想定したトレーニングに汗を流していた。

　だが練習後、試合は行われず不戦勝となることが、小松傑（たけし）監督から伝えられた。相手校に新型コロナウイルス感染者が出たことによる棄権だった。

　第77回大会（1997年度）以来の花園出場は、決勝を戦わずに決まった。SO鈴木悠斗主将（3年）は「しっかり勝って花園出場を決め、グラウンドで泣きたかった。悔しかった」と複雑な心境を振り返る。

　話はそれで終わり、ではなかった。決勝があるはずだった12日、平…