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23年度税・予算

「何が変わる?」「どう変わる?」――。2023年度税制や予算の行方をリポート。

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新しい資本主義どこに かすむ岸田カラー 看板事業「先食い」も

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首相官邸に入る岸田文雄首相=東京都千代田区で2022年12月19日午前8時31分、竹内幹撮影
首相官邸に入る岸田文雄首相=東京都千代田区で2022年12月19日午前8時31分、竹内幹撮影

 一般会計の総額が過去最大の114兆3812億円となった2023年度当初予算案。岸田文雄首相にとっては概算要求段階から編成する初めての予算となる。基本方針では「新しい資本主義」の実現に向けた施策に重点配分する方針を示していたが、岸田カラーは見えてこない。

 7月の概算要求基準では、4・4兆円規模の特別枠を設け、人への投資やDX(デジタル化)・GX(脱炭素)、科学技術、新規創業、経済安全保障など、新しい資本主義の軸となる政策に重点的に予算を配分する方針を示した。

 しかし、その内訳を見ると従来の既存事業も多く「新しさ」は埋没気味だ。例えば、内閣府の「関係人口創出・拡大のための対流促進事業」は、岸田政権発足前の20年に始まっている。全国フォーラムや研修会などを開催する官民協議会の運営費や、都市部と地域を仲介する民間事業者に補助金などを支出する事業で、内閣府地方創生推進室によると、首相が掲げる「デジタル田園都市国家構想」の下で行うものだという。

 文部科学省の「教育DXを支える基盤的ツールの整備・活用」事業も、19年に打ち出された「GIGAスクール構想」の一環だ。生徒がウェブ上で問題を解くことができる学習システムの利便性向上や運用の推進などが柱で、20年にシステムを開発した。「DX」や「科学技術」と銘打った事業は、岸田政権以前にも重要視されており、既存事業の看板を掛け替えて「新しい資本主義」に関連づけた感は否めない。

 看板事業を当初予算ではなく、補正予算に計上する「先食い」も目立つ。財政法は補正予…

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