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今年4月と8月、大規模な火災が発生した北九州市小倉北区の「旦過(たんが)市場」。2度にわたる火災で一時は活気を失ったが、がれきの撤去費用などに多くの寄付が集まり、被災した店も徐々に営業を再開している。一年で最もにぎわう年末年始を控えた「北九州の台所」を歩いた。
「奥さん、寄っていかんね。12月1日から再開したけん」。旦過市場で半世紀以上、商売を続ける小売店「木下茶舗」の店主、木下人英(ひとひで)さん(76)が、威勢の良い声で買い物客を呼び込む。
市場を南北に走る「アーケード通り」にあった店は、8月の火災で天井に穴が開き、裏口は焼けた。元の場所での再開はあきらめ、通りを挟んだ反対側に店を出した。場所は変わっても「再開できてうれしい。旦過で商売することが生きがいだから」と笑う。旦過市場や隣接する飲食店街では130以上の店が営業していた。市によると、2度の火災で空き家などを除き計74店舗が被災し、5000平方メートル以上が焼損した。
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