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ジャケ買い、というのがある。レコードなどのカバー・デザインにひかれ、中身も見ずに買うこと。この本も、まさにそれ。ワッとひかれ、ガッと買った。ひとめぼれだ。タイトルもいい。『シベリアのビートルズ イルクーツクで暮らす』(多田麻美著・亜紀書房・1980円)。音楽ファンでなくても、想像力をかきたてられる。もちろん、ロシアのウクライナへの軍事侵攻が続く中、モスクワから5000キロ以上離れたシベリアで、戦争はどう受け止められているのかも知りたい。
さっそくページを繰ると、装画を手がけた画家のスラバ・カロッテは、著者の夫であると分かる。ソ連崩壊の直前、ビリー・ジョエルのグラフィティを描いたことで名が知られ、イルクーツクのグラフィティ文化を育んだという。イメージできなかった、シベリアの町が目に浮かぶ。
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