特集

歌舞伎

歌舞伎ファンの皆さんへ、人気俳優のインタビューや最新ニュース、担当記者による舞台評などをお伝えします。

特集一覧

艶やかに

尾上菊五郎聞き書き/36 二代松緑と十七代勘三郎 2人から、かわいがられ

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
菊五郎の「船弁慶」の平知盛の霊(1974年3月、国立劇場)=同劇場提供
菊五郎の「船弁慶」の平知盛の霊(1974年3月、国立劇場)=同劇場提供

 菊五郎の親世代で東京の歌舞伎界の立ち役を代表する存在は菊五郎劇団の先輩、二代尾上松緑(1913~89年)と六代菊五郎の娘婿で、菊五郎と親戚になる十七代中村勘三郎(09~88年)であった。

 二代松緑は七代松本幸四郎の三男だが、早くから菊五郎の祖父六代菊五郎に師事した。菊五郎が最も憧れた立ち役である。

 「舞台での立ち居振る舞いが格好良かったです」

 二代松緑と十七代勘三郎は役柄も重なり、対比されることも多かったが、菊五郎はどちらとも親しかった。「役のご指導を受ける時、松緑のおじさんは、こちらに前提から教えたいと思われているので、白無垢(むく)(まっさらの意)で行かなければならないんです。たとえ知っていても、初めて聞いたような顔をすると、乗っていらして、『この時はこうする』とご機嫌で教えてくださいます。逆に知ったそぶりを見せると『わかっている…

この記事は有料記事です。

残り920文字(全文1293文字)

【歌舞伎】

時系列で見る

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集