箱根駅伝の悔しさバネに 理系男子ランナー、元日に全国デビューへ

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11月の東日本実業団対抗駅伝で最長3区を任され健闘した今江勇人選手(左から2人目)=GMOインターネットグループ提供
11月の東日本実業団対抗駅伝で最長3区を任され健闘した今江勇人選手(左から2人目)=GMOインターネットグループ提供

 国立大出身の理系男子は、正月の駅伝を走ることを夢見てきた。

 「話題性だけで終わるわけにはいかない。しっかり競技に向き合えば良い結果は出るし、見てくれる人はいます」

 そう話すのは、GMOインターネットグループの今江勇人選手(24)。2023年元日に群馬県で開催される「ニューイヤー駅伝inぐんま 第67回全日本実業団対抗駅伝競走大会」で、駅伝の「全国デビュー」を果たす。千葉大大学院で電気電子工学を専攻したが、学生時代の駅伝実績は、ほぼゼロ。その悔しさをバネに成長を続けている。

 各チームの有力選手が出場した11月の長距離記録会「八王子ロングディスタンス」では、1万メートルで自己ベストの27分50秒93をマーク。快足のケニア選手に交じって日本勢6位と健闘した。「状態はすごくいい。臆することなく、優勝に向かって準備できれば」。4回目の出場で初の頂点を狙うチームの一員として、自覚がにじむ。

 数々の実業団チームを指導し、4月に就任した亀鷹律良(ただよし)監督(60)は「癖のない走りで、しっかり前へ進む。長距離の適応能力もあります」と評する。期待の表れか、11月の東日本実業団対抗駅伝では最長3区(16・5キロ)に起用され、トップ選手と8秒差の区間7位と好走した。

 宮城県出身。中学まで野球に打ち込んだが、「高校野球は厳しいイメージがあった」と、高校で陸上に転向した。通っていた…

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