ブラック校則、変わらない? 見直し調査「実施84%」識者解説

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大学入学共通テストの会場前で参考書などを確認する制服を着た受験生(記事と関係はありません)=福岡市で2022年1月、平川義之撮影
大学入学共通テストの会場前で参考書などを確認する制服を着た受験生(記事と関係はありません)=福岡市で2022年1月、平川義之撮影

 学校での理不尽なルールを定めた「ブラック校則」を巡り、毎日新聞が47都道府県と全国20政令指定都市の計67教育委員会にアンケートしたところ、校則見直しの実態調査を「実施した」と答えたのは84%に上った。専門家は一定の評価をしつつも、根本的な課題が依然として残ると指摘する。【後藤豪】

文科省通達と世論が変革の機運つくる

 専門家は、校則問題に詳しい名古屋大大学院の内田良教授(教育社会学)、東京の世田谷区立桜丘中の校長時代(2010~20年)に校則を全廃した西郷孝彦さん。決して楽観できない実情と共に、教育現場は今後どう校則と向き合うべきかも語ってくれた。

 「率直に高いと感じた。すごくいい傾向です」。内田教授は「84%」という結果を評価した。ここ数年、教授の元には教員から「校則の見直しをやっています」という声が多く寄せられているといい「こうした動きが顕在化した数字ではないでしょうか」との見方を示した。

 そして、校則見直しの機運が高まった要因として「文部科学省の事務連絡(通達)と世論の動きが大きい」と解説した。

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