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入団2年目の2022年に2年連続の2桁勝利(10勝)を挙げ、北海道日本ハムファイターズの主力となった伊藤大海(ひろみ)投手。北海道南部・鹿部町生まれの25歳は、23年春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表入りが期待される右の本格派だ。北海道北広島市に開業する新球場「エスコンフィールド北海道」で迎える23年の壮大な目標、そして「回り道」をしたからこそ伝えたい子どもたちへの思いを聞いた。【構成・谷口拓未】
――22年12月に新球場を訪れました。
◆まだ芝が張られていない時にしか見ていなかったので、全く雰囲気が変わっていたし、独特な感じで、緊張感もありました。(選手が控える)ロッカールームはすごい。異空間です。毎日あの球場に行けると思うと、テンションが上がりますね(笑い)。
(札幌市出身でチームメートの)今川(優馬選手)さんとも話したのですが、北海道出身で新球場のスタートに携わることができるのは運命的。僕らには責務もあります。入団から2年(21年5位、22年6位)は、なかなか歯車がかみ合わない思いもしました。しかし、みんなが同じ方向を向いた時に良い結果がついてくる。強いファイターズを取り戻します。
――新球場でマウンドに立つ姿は想像できましたか。
◆イメージが湧きません。大抵は見ただけで対応できるが、今までにない球場だからこその感覚だったと思います。フィールド内もスタンドからの眺めも、全部がぎゅっと詰まっている。
――キャッチャーの後ろにも観客が座りますが、投げづらさは。
◆よほど変な動きをしなければ問題ありません(笑い)。捕手の後ろは狭い方が投げやすいという投手は多いと思います。僕自身も視覚効果でフォアボールが減るといいですね。
――2023年の目標に「沢村賞」を掲げました。
◆新球場のスタートはインパクトが残るので、成し遂げたいです。目標を大きく持ち、そこに向かっていく姿勢、たたずまいからどんどん変えていけたらと思いますね。
――かつてエースだったダルビッシュ有投手=パドレス=や大谷翔平選手=エンゼルス=の系譜を継ぎたいという思いも。
◆もちろんそこは強く思っています。2人の存在は圧倒的で、満場一致のエースだったと思います。時間がかかってでも、そういう選手になりたいです。
――ダルビッシュ投手はプロ入り前から憧れている選手ですね。
◆オーラというか「支配感」というか。その場を完全に支配していましたよね。絶対的な存在感はマネしようとしてマネできるものではありません。積み上げたものもあります。チームを引っ張っていく、勝ち星を計算できるピッチャーにならなければいけないと感じています。
――子どものころから札幌ドームで日本ハムの試合を見ていたそうですね。憧れの投手の姿も目にしたのでしょうか。
◆そうですね。ダルビッシュ投手が登板した試合も一度観戦したことがあります。
――子どものころのご自身にとって札幌ドームや日本ハム、選手の存在とは。
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